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区のおしらせ 中央 平成30年1月1日号

新春座談会ー策定に携わって(2)

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東京都中央区

今井 :審議会に参加して非常に良かった点は、大きく二つあります。一つ目は、審議会に参加した委員一人一人が妥協せず、一言一句を大切にしながら文書にまとめていったことです。議論したことを残していくという責任感の強さが感じられました。
二つ目は、審議会の中で、私たち区民の言葉を最重要視していただいたことです。委員の皆さまが、区民の視点で発言されていることに温かさを感じました。
特に印象に残ったことは、「快適部会」の副部会長が、「パリやロンドンは運河からの景観が非常にきれいだが、東京にはそのようなイメージがない」と発言されたことです。それに対し、部会長が、「中央区では、ほとんどの建築物が川に背を向けている。川辺を整備していくことが必要だ」と意見され、「なるほど」と、非常に納得させられました。
IT関係の企業に勤める私としては、一つ残念だったことがあります。それは、20年後を見据えたテクノロジーの活用についての議論がなかったことです。20年後には、一家に1台ロボットがあるかもしれません。そういう世界についても意見を交わすことができれば良かったと思っています。

竹内 :私も、一字一句にこだわりを持ち、時間を費やしたことが思い出されますね。例えば「あこがれ」という言葉一つを巡って、激しい議論が展開されたこともありました。
特に苦労した点は、中央区といってもさまざまな地域がありますが、それぞれの個性をどう出すか――ということです。また、他の区とは異なる、中央区ならではの答申を導き出すにはどうすれば良いか、という点にも悩みました。
さて、こうした苦労の末に生まれたのが、「輝く未来へ橋をかける ―― 人が集ま
る粋なまち」という基本構想を集約した標語です。この中にある「橋」と「粋」という言葉は、まさに中央区ならではのものと言えるでしょう。
昔から、大都市を築くには水運のための川や堀が必要でした。江戸時代の当地域は、水運による商品流通がもっとも盛んな地であり、川・堀が縦横に張り巡らされていました。川・堀があれば「橋」が必要となりますので、結果として中央区は「橋」の多い地域になったのです。今や、過去と未来をつなぐ架け橋としても、景観の一部としても、「橋」は中央区を象徴する存在です。中でも日本橋は江戸以来、全国里程の起点という名橋です。
続いて「粋」についてです。「粋」は、江戸時代に下町の町人の暮らしの中から生まれた言葉です。下町は、江戸城の御城下町(おしろしたまち)の略称で、下町の中心は現在の中央区域にありました。そこで生まれたライフスタイルこそが「粋」だったのです。「粋」は、他人に不愉快な思いをさせない、思いやりの心を持つ、といった美意識です。
このように、中央区の基本構想は「橋」と「粋」という中央区ならではの言葉を活かした素晴らしいコンセプトで、未来を描いています。

区長 :皆さま、中央区を愛し、情熱を持って参加してくださり、ありがとうございます。
今、竹内会長から「橋」についてのお話がありましたが、中央区は水の都であり、都内23区26市5町8村の中で最も水辺が多いところです。66の橋が架かり、日本橋、清洲橋、永代橋、勝鬨橋といった国宝級の橋、重要文化財に指定されている橋もあります。「未来に向かって新たな橋を架けていく」という意味を込め、中央区基本構想審議会の皆さまに素晴らしい答申として発信していただきました。
また、「粋」についてですが、『熈代勝覧』の絵巻が、まさに「粋」なまちの雰囲気を表していると感じています。それを、未来へとつないでいくことが私たちの使命です。
今回の基本構想には、皆さまのおっしゃるとおり、さまざまな工夫で中央区らしさや、中央区ならではの施策を盛り込んでいただきました。これからは、この基本構想を具現化するために、区がすべきこと、区民一人一人にできることは何か、引き続き考えていかなくてはなりません。

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